ギターを買うと絶対に行わなければならない事のひとつに、弦の交換があります。
でも、エレクトリック・ギターに劣らないほど、アコースティック・ギターの弦にも種類があります。
それぞれに特徴があるので、自分の演奏や音楽に合ったものを選べると、ギターの音も良くなり、演奏にも影響します。
今回は、アコギの弦の種類とその特徴について紹介します!
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Contents
アコギの弦の種類とそれぞれの特徴
アコースティック・ギターの弦を選ぶ時の目安は、大まかに3つあります。
- 弦の材質
- 弦の太さ
- メーカー
弦の材質
大まかに分けて2種類あります。
ひとつはブロンズ、もうひとつはフォスファーブロンズです。
前者は「80/20 Bronze」、後者は「Phosphor Bronze」と書かれている事が多いです。
特徴は、前者の方が落ち着いた音になり、後者の方が派手な音になります。
弦の太さ
細いものから太いものまで様々です。メーカーによってその名称や太さの設定が違いますが、大体は3種類に分けられています。
heavyというものほど太く、midiumは中ぐらい、lightは細い弦になります。
太い弦ほど音が太く弦の弾きも良くなりますが、左手の弦を押さえる力がより必要になります。細い弦ほど音が軽く弦の弾きが悪くなりますが、左手の力はあまり必要でなくなります。
弦のメーカー
有名なのはMARTIN(マーチン)、D'Addario(ダダリオ)、ELIXIR(エリクサー)あたりです。
マーチンはアコースティック・ギター自体の老舗有名メーカーですので、この音がアコースティック・ギターの音と思われている所もあります。
非常にあたたかい音です。ダダリオはエレキギターの弦メーカーとして有名ですが、それだけ大量生産できる環境が整っているために、品質が良い割に安価で入手できます。
音もきらびやかで、若い音がします。エリクサーは独特な弦で、値段が高いかわりに耐久性も高いです。3つのメーカの中ではもっとも派手な音で、アコースティック・ギターというよりもエレアコのような音に近い音が出ます。
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弦の選び方のポイント
自分の演奏のレベルやタイプ、そして音楽性に合わせて、弦の材質の種類と太さを決定する事がおすすめです。
音楽の傾向による弦の選び方
アルペジオでスローな曲を弾き語りで弾くような場合、低音が良くなる弦の方が、オーケストラが分厚くなり、好ましくなることが多いです。その場合、材質でいえばブロンズ、太さでいえばヘビーによるほど好ましくなると言えます。
反対に、ライブハウスで、ドラムやベースと一緒に、コードをストロークして演奏するような音楽の場合、低音が出過ぎるとギターの音はバックに埋もれてしまいます。その場合、ギターの音は高い音が立つほど聞き取りやすくなるので、弦の種類はフォスファーブロンズの方が望ましくなるでしょう。
演奏者の技術や傾向による選び方
単純にいえば、太い弦ほど太い音になり、また弦の弾き(右手で弦を演奏した時に、弦が指やピックについていかずにすぐに弾くかどうか)もよくなってエッジの立った音になるので、たいがいは太い弦の方が好ましいです。
しかし、初心者や力がない女性などの場合、音では太い弦を使いたくても、細い弦でないと左手で弦を押さえきれないという事もあります。高速なタッピングなどの演奏を必要とする場合も、太い弦は演奏の妨げとなる可能性があります。
ライブの場合など、長時間にわたって弦を押さえなければならない場合もそうです。このように、自分の演奏技術や演奏傾向に合わせて弦を選択することも重要です。ブロンズでシックな音を作りつつ、ライトゲージを選んで演奏をしやすくしてバランスを保つ、という方法もあります。
メーカーによる選択
先ほど述べたメーカーごとの傾向の違いは、それぞれのメーカーの音を比較した場合の相対評価ですので、あるメーカーの弦の音を聴いて個々がどのように感じるかという絶対的なものではありません。
また、演奏の仕方(弦をはじく強さやスピード、タッチなど)で音は変わりますので、こればかりは実際に弾いて判断するよりありません。色々なメーカーの弦を買い、その中から自分が好きなメーカーを探し出すという作業も演奏のひとつで、こうした音作りもアコースティックギターの楽しみのひとつです。ただし、無名メーカーの安価な弦は、おすすめしません。
材質や弦の太さにばらつきがあると、すぐに切れやすかったり、そもそもチューニングが綺麗に合わない場合があります。練習用に安い弦を買うのであればいいですが、ライブでは有名メーカーの弦を使うようにしましょう。
ギターとの相性
クラシックギターの世界ではここがよく考えに入れられますが、それ以外の世界だと、ギターそのものと弦のマッチングは軽視されがちです。ギター本体の形状や材質などで、響きも弦のテンションもまったく変わります。
基本的にはボディが大きいほど大きい音になり、弦よりもボディの音がキャラクターを決めるようになります。サウンドホールの大きさも音に影響します。
初心者におすすめの弦
恐らく、無意識に私たちが「アコースティック・ギターの音」と思っているのは、マーチンの弦です。そして、バランスがいいのはどのメーカーの弦でもミディアムです。
最初はマーチンのミディアムから使い始め、これを基準に演奏を始めるのがいいでしょう。以降も、この弦との比較を基準に他の弦を判断するといいと思います。
まとめ
音楽は大量生産品ではなく、個性も大事です。誰かがいいと言ったからではなく、自分がいいと思ったものを追及する事も大事です。また、ギター本体のキャラクターや演奏の傾向などで、音も変わります。
先入観に捉われず、自分の弦を探し出すようにしましょう。